review notes
ミステリーとしての読みどころ
絵画の真贋をめぐる謎を軸にした、美術ミステリのシリーズ第1作です。
主人公は、ルネサンス美術を専門とする美術館学芸員クリス・ノーグレン。ナチスが接収した名画を集めた展覧会の準備のためベルリンへ赴いた彼は、展示作のなかに贋作が紛れていると指摘した上司が不審な死を遂げる事態に直面します。美術の専門家である彼は、絵画と人間の欲望が交錯する事件へと足を踏み入れていきます。
著者アーロン・エルキンズは、骨や美術品といった専門知識を手がかりに据えるミステリで知られる書き手です。1987年に発表された本作は、学芸員ノーグレンを主人公とするシリーズの出発点にあたり、証拠としての絵画を一枚ずつ読み解いていく知的な面白さが持ち味となっています。
(出典: 早川書房刊 / Goodreads「A Deceptive Clarity」)
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