review notes
ミステリーとしての読みどころ
複数の語り手が真相を編み上げる、英国黄金期の技巧派ミステリ。
クリスマスの朝、スコットランドのエルカニー城から、城主ラナルド・ガスリー墜落死の報がもたらされる。自殺か他殺かすら定かでなく、状況を知るはずの姪は恋人とともに姿を消していた。村の靴直しユーアン・ベル、大雪で立ち往生して城に身を寄せていた青年ノエル、そして捜査にあたるアプルビイ警部——複数の語り手の証言が重なるにつれ、隠された真相が次第に厚みを増していく。
著者マイケル・イネスのジョン・アプルビイ警部シリーズに連なる一編。スコットランドの詩人ウィリアム・ダンバーの詩「詩人たちへの挽歌」を通奏低音に据えた語りの構成で知られ、1938年刊の代表作として高く評価されてきた。
(出典: 東京創元社 書誌ページ / Web東京創元社マガジン)
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