review notes
ミステリーとしての読みどころ
隠し扉や仕掛けを得意とする工務店を舞台にした、現代の不可能犯罪ミステリです。
主人公のテンペスト・ラジは、ラスベガスで活躍していた元イリュージョニスト。あるトラブルをきっかけに故郷サンフランシスコの実家へ戻り、合言葉で現れる読書室や仕掛けの隠し扉を作る家業の工務店〈秘密の階段建築社〉を手伝うことになります。ところが初仕事で訪れた古い屋敷で、思いもよらず壁の中から死体が現れます。
著者のジジ・パンディアンは、軽やかな語り口と仕掛けへの偏愛で知られる作家です。本作はテンペスト・ラジを主人公とするシリーズの第1作にあたり、奇術めいた不可能状況と、にぎやかな家族・舞台立てが持ち味。古典的な不可能犯罪の楽しさを、現代のコージーな雰囲気のなかで味わわせてくれる一冊です。
(出典: 東京創元社公式 / 紀伊國屋書店 / Neowing 書誌)
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