Top Reviews 闇からの声
REVIEW · 書評
N° 397 · 2026-07-02
闇からの声 表紙画像
黄金期英国古典

闇からの声

イーデン・フィルポッツ / 東京創元社(創元推理文庫)
" ホテルの闇夜に響いた子供の悲鳴。だがその子は一年以上前に――。
#黄金期の薫り#心理サスペンス#英国の田舎
Amazon で読む
本ページのリンクは Amazon アソシエイト・プログラムにより収益を得ています
📝 書評 世評・資料をもとに、当サイトの選書基準で構成した書評です ✓ 結末・犯人・トリックの種類には触れていません
review notes

ミステリーとしての読みどころ

静かな古いホテルの闇から響く、子供の悲鳴。そこから物語が立ち上がる、黄金期英国の一編です。

引退した名刑事リングローズは、旧知の友人が営む旧領主邸を改装したホテルを、休暇のために訪れます。ところが深夜、彼はどこからともなく助けを求める子供の声を耳にします。不審に思って事情を尋ねると、同宿の老婦人から思いもよらない答えが返ってきます。その子供は、一年以上も前にこのホテルで亡くなっているのだ、と。

作者イーデン・フィルポッツは、後進の作家たちにも影響を与えた英国の大家で、ミステリの分野では『赤毛のレドメイン家』が広く読み継がれています。本作もその代表作と並べて語られることの多い一冊。不穏な発端から張り詰めた空気を保ち続ける筆致は、謎解きよりも心理の綱引きに引き込まれる読者に響くはずです。

(出典: 東京創元社「闇からの声」作品紹介 / honto紙の本書誌 / 英語版Wikipedia「Eden Phillpotts」)

❦ ❦ ❦

書誌情報

出版社
東京創元社 / 創元推理文庫
原書刊行年
1925
邦訳刊行年
2013
ISBN-13
9784488111021
系譜
黄金期英国古典