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REVIEW · 書評
N° 033 · 2026-05-05
ヨルガオ殺人事件 下 表紙画像
現代英国 ★ イチオシ

ヨルガオ殺人事件 下

アンソニー・ホロヴィッツ / 東京創元社(創元推理文庫)
" ヨルガオ後半。作中作と現実の事件、二つの捜査線がここで合流する。
#週末をまるごと溶かす#作中作の中で起きる殺人#クリスティの末裔
📝 管理人イチオシ書評 管理人実読・本サイト基準でイチオシ判定 ✓ 結末・犯人・トリックの種類には触れていません
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本格ミステリとしての読みどころ

『ヨルガオ殺人事件』下巻。原書『Moonflower Murders』はアンソニー・ホロヴィッツが2020年に発表した1冊本で、日本語版は東京創元社の創元推理文庫(山田蘭訳)から上下分冊で刊行。下巻は2021年9月、432頁です。物語は上下を通して一つの作品として書かれているため、上巻を読まずに本書から入ることはできません。ホロヴィッツの仕掛けを味わうには、上下巻まとめて手元に置くのが正解です。

著者のアンソニー・ホロヴィッツは英国の小説家・脚本家で、テレビドラマ「バーナビー警部」「刑事フォイル」、シャーロック・ホームズ正典続編、児童向け「アレックス・ライダー」シリーズなどで知られる書き手。本シリーズの前作『カササギ殺人事件』(原書2016)で英語圏・日本ともに高い評価を獲得し、本作はその続編にあたります。

本書(下巻)では、上巻で立ち上がった二つの物語——元編集者スーザン・ライランドが追うサフォークのホテル「ブランロー・ホール」で8年前に起きた事件と、亡き作家アラン・コンウェイの作中作『アティカス・ピュント秘事件簿』——が並走しながら結末へ向かっていきます。仕掛けの全貌は伏せておきますが、ホロヴィッツが前作とは別の角度で挑んだ「作中作と現実の事件をどう交差させるか」という問いの答えが、この下巻に書き込まれています。

詳しい本書の位置づけ、著者の経歴、シリーズ全体の流れについては、上巻の書評をご参照ください。下巻まで読み終えたら、ホロヴィッツのもう一つのシリーズ「ホーソーン&ホロヴィッツ」(『メインテーマは殺人』〜)も並行して楽しめますし、2024年には BBC/Masterpiece でドラマ化(脚本もホロヴィッツ自身)もされており、原作読了後の楽しみとしておすすめできます。

東京創元社・創元推理文庫(山田蘭訳)で入手でき、Kindle 版もあります。週末の予定を空けて、上下巻まとめて手にとってください。

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書誌情報

出版社
東京創元社 / 創元推理文庫
邦訳刊行年
2021
ISBN-13
9784488265120
系譜
現代英国