review notes
ミステリーとしての読みどころ
不可能犯罪の中編を看板に据えた、エラリー・クイーンの第二短編集。巻頭の「神の灯」は、荒野に建つ巨大な屋敷が一夜にして消え失せるという不可能状況を扱った中編で、本書を代表する一作として知られる。エラリーは衆人環視の謎に論理で立ち向かい、手がかりを丹念に積み上げて真相へ至る。収録作は厳密なパズラーから語り口の異なる短編まで幅があり、第一短編集『エラリー・クイーンの冒険』が論理パズルで統一されていたのに対し、本書は趣向の多彩さに特徴がある。それでも全編を通じてフェアプレイの姿勢は揺るがず、与えられた手がかりから読者も推理に加われる構成になっている。長編・短編の双方で黄金期本格を牽引したクイーンの、引き出しの広さを味わえる一冊。
(出典: 東京創元社 公式書誌 / Web東京創元社マガジン・Amazon.co.jp 商品情報)
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