review notes
ミステリーとしての読みどころ
投資会社ライノクスの命運と、そこに響く一発の銃声をめぐる、企みの物語です。
社長のフランシス・ザヴィアー・ベネディック、通称F・Xは、会う者の多くを一目で惹きつける人物。ただ一人の例外が、彼に恨みを抱き続ける男マーシュでした。積年の確執に決着をつけるべく面談を約したその夜、F・Xの自宅で銃声が轟きます。合成ゴムという当時の新産業に社運を賭けた会社の内情と、それを取り巻く人々の思惑が、事件の背後に浮かび上がります。
作者フィリップ・マクドナルドは名探偵アントニイ・ゲスリンものの作家として知られますが、本作はそのゲスリンを離れて書かれた、構成に趣向を凝らした実験的な一編です。ゲーム精神あふれる稚気と洒脱な語り口、そして読後の心地よさで、黄金期英国ミステリのなかでも独特の位置を占めています。
(出典: 東京創元社「ライノクス殺人事件」作品紹介 / 英語版Wikipedia「Philip MacDonald」 / 書評サイト複数)
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